本プロジェクト「第3回」の実施が決定しました!
●募集要項の発表、および締切は、概ね第2回と同時期を予定しています。準備ができしだい本サイトでご案内します。
●なお、募集要項の内容は第2回から変更となる可能性があります。いましばらくお待ちください。
●さまざまな動画や記事の公開、イベントの実施を予定しています。お楽しみに。
●本プロジェクトの最新情報をメールでご案内しています。ご希望の方はこちら(Googleフォーム)でご登録ください。
※一部のメールアドレスが、システムの問題等でエラーになっています。メールが届いていないと思われる方は、再度ご登録いただくか、下記へご連絡ください。
fukushi-kenchiku@ps.nippon-foundation.or.jp
建築が変わり、福祉が変わり、まちが変わる。福祉施設が、地域に開かれた魅力ある場所となり、地域でより愛され、多様な人たちとともに地域と福祉のみらいをつくっていく。「日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」は、建築デザインを重要な要素として位置づけ、福祉施設のさらなるアップデートとこれからの地域社会づくりをサポートするための助成プログラムです。事業実施団体と設計者の協働による建築デザイン提案を含む建築関連事業プランを募集します。
主催
公益財団法人 日本財団
名称
第2回 日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト
開催趣旨
わが国における社会福祉制度は1960年代までに社会福祉六法(生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、老人福祉法、母子および寡婦福祉法)に基づき、整備が進められてきました。しかし、飛躍的な経済成長は急激な社会構造の変化を引き起こし、地域社会における「自助・自立」を基本とした社会福祉制度の確立を困難にしました。その結果、社会福祉は地域社会から独立した施設におけるサービスが求められるようになり、多くの社会福祉施設が設置されるようになりました。日本財団は、こうした社会のニーズに対応するべく、40年以上にわたり、数多くの社会福祉施設の建築助成を行ってきました。
近年、少子高齢化や多様性の尊重、コミュニティの希薄化といった社会背景の変化に伴い、社会福祉施設は多機能化や地域貢献への動きが活発となり、地域福祉を担う拠点としての役割が求められています。
社会福祉施設が、地域社会に開かれた魅力ある場所として認知され、まちづくりの核となっていくためには、建築デザインが重要な要素となってきます。デザインは環境をつくり、環境はサービスやケアと密接に結びついているからです。
本プロジェクトは、地域社会に貢献し、地域社会から愛され、地域福祉の拠点となる社会福祉施設をめざして、事業実施団体と設計者の協働による建築デザイン提案を含む建築関連助成事業を募集する、日本財団が新たにスタートする助成プログラムです。
助成額
● 1事業あたり上限額……5億円
● 助成件数(目安)……10事業程度(全体の予算額は非公表)
● 事業費総額に対する最大補助率……100%
助成対象
● 対象となる団体
日本国内にて次の法人格を取得している団体:一般財団法人、一般社団法人、公益財団法人、公益社団法人、社会福祉法人、NPO法人(特定非営利活動法人)、医療法人
※一般財団法人および一般社団法人については非営利型のみ対象とします。
※医療法人については、経過措置型医療法人でないことを条件とします。
※設計者参加資格は「第2回 日本財団みらいの福祉施設建築プロジェクト募集要項 <設計者向け>」「設計者参加資格」に記載のとおりです。
● 対象となる事業
福祉事業(注)を行う施設や事業所の建築関連事業(新築/改修・増築等/外構工事)
注:福祉事業とは、社会福祉法に定める第一種社会福祉事業および第二種社会福祉事業を指します。
スケジュール
● 募集期間
2022年6月1日(水)11:00~2022年9月13日(火)17:00
● 1次~2次審査
日本財団および審査委員による書類審査
募集締切後~2022年11月下旬(予定)
・1次審査通過事業を、本ページ「審査について」に掲載しています
・2次審査通過事業は、2022年12月7日頃に特設サイトおよび日本財団公式サイトに掲載します。
※日程は予告なく前後する可能性があります。
● 最終審査
事業実施団体と設計者によるプレゼンテーション
2022年12月中~下旬(予定)
・事業実施団体と設計者によるプレゼンテーションの日程は下記の通りです。
2022年12月16日(金)・17日(土)両日ともに11時開始~18時終了 @日本財団会議室
※日時は選択できません
※最終審査プレゼンテーション実施要項はこちら(2022年12月5日修正・追加版)でご確認ください【※終了】
● 助成決定・通知・発表・表彰式
2023年3月~4月上旬(予定)
「日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト・福祉のデザイン学生コンペ 表彰式」の日程は下記の通りです。
2023/3/14(火)14:00~@日本財団ビル
※助成決定団体以外の方には御出席いただけません
※日本財団公式YouTubeチャンネルにて後日配信があります
※詳細についてはあらためてお知らせします
申請条件
● 事業実施団体と設計者が協働すること
● 本プロジェクトの趣旨に沿ったものであること
● 募集要項の記載内容を遵守すること
申請方法
● 本サイトで募集要項をダウンロードし、詳細を確認のうえ、申請してください
● 事業実施団体による各種書類の提出と、設計者による設計デザイン案の提出が必要です
募集要項
下記ボタンから2種類の募集要項(PDFファイル)をダウンロードしてください【※終了】
事業実施団体と設計者それぞれが、両方の募集要項を必ずご確認ください。
また、申請に必要な日本財団指定の様式はこちら(Zipファイル)からダウンロードしてください。【※終了】
※ファイルのダウンロード時に警告が表示される場合がありますが、これは一部ブラウザ(Google ChromeやFirefox)の仕様によるもので、ファイルの安全性に問題はありませんので、そのままダウンロードしてください。
※Googleフォームからの助成金ご申請は、必ず事業実施団体より行うようにしてください
※2022.06.06
「募集要項(事業実施団体向け)」の申請Googleフォームのリンクをハイパーリンクに修正しました
※2022.09.06
申請Googleフォームに「設計デザイン案登録番号」を入力いただく項目(項目番号72.)を追加しております。ご用意のうえ、ご申請ください。「設計デザイン案登録番号」とは、設計者が「KENCHIKU」サイトで取得した番号です。
よくある質問
申請条件・申請手続き、事業、審査等について、よくあるご質問と回答をこちらでご覧いただけます。【※終了】
説明会
本プロジェクトの説明会(ウェビナー)を2022年6月14日、6月24日に開催しました。定員を大きく上回るたくさんのお申し込みをありがとうございました。
メール配信
本プロジェクトに関する最新情報をメールでご案内しています。
ご希望の方は、こちら(Googleフォーム)からご登録ください。
なお、説明会(ウェビナー)にご参加の皆様については、追加のご登録は不要です。
審査委員長
審査委員
坂 茂ばん しげる
建築家
坂茂建築設計
1957年東京生まれ。
77-80年、南カリフォルニア建築大学(SCI-Arc)在学。
84年クーパー・ユニオン建築学部(ニューヨーク)を卒業。82-83年、磯崎新アトリエに勤務。
85年、坂茂建築設計を設立。
95年から国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)コンサルタント、同時に災害支援活動団体ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク (VAN)設立。
主な作品に、「ポンピドー・センター・メス」、「静岡県富士山世界遺産センター」、「大分県立美術館」、「ラ・セーヌ・ミュジカル」、「オメガ・スウォッチ本社」などがある。
これまでに、フランス建築アカデミーゴールドメダル(2004)、日本建築学会賞作品部門(2009)、フランス国家功労勲章オフィシエ(2010)、オーギュスト・ペレ賞(2011)、芸術選奨文化部科学大臣賞(2012)、フランス芸術文化勲章コマンドゥール(2014)、プリツカー建築賞(2014)、JIA日本建築大賞(2015)、紫綬褒章(2017)、マザー・テレサ社会正義賞(2017)など受賞。
現在New European Bauhausのhigh-level roundtableメンバー、慶応義塾大学環境情報学部教授。
市原美穂いちはら みほ
認定NPO法人ホームホスピス宮崎 理事長
一般社団法人全国ホームホスピス協会 理事長
1998年 老いても、がんになっても、障がいをもっても、家にいたいと思ったら帰れる地域づくり「ホームホスピス宮崎」の設立に参画。2002年より理事長。
2004年 空いている民家を活用してもう一つのわが家「かあさんの家」開設。住まいを中心に、医療、介護、生活支援が一体となったケアの体制をつくる。
2015年 一般社団法人全国ホームホスピス協会を設立。理事長に就任。
2021年 在宅総合支援「HALEたちばな」開設。医療的ケア児とその家族を支える短期入所や日中一時支援、カフェ、研修室など複合的な施設。「みつばち診療所」(小児科・内科・在宅医療)開設。0歳から100歳まで安心して暮らせるまちづくりを目指して活動を続けている。
賞罰:2015年「保健文化賞」(第一生命・厚労省)「毎日社会福祉顕彰」(毎日新聞社)
2018年「エクセレントNPO大賞」(言論NPO)
著書:「ホームホスピスかあさんの家のつくり方」「暮らしの中で逝く」「地域包括ケアシステム」共著他
栃澤麻利とちざわ まり
建築家/SALHAUS
1974 埼玉県生まれ
1997 東京理科大学理工学部建築学科卒業
1999 同大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了
1999〜2006 山本理顕設計工場
2008 SALHAUS設立、共同主宰
現在、株式会社SALHAUS 代表取締役
芝浦工業大学、東京電機大学、東京理科大学 非常勤講師
法政大学 兼任講師
橋本達昌はしもと たつまさ
社会福祉法人越前自立支援協会 児童家庭支援センター・子育て支援センター・里親支援機関・児童養護施設 一陽 統括所長
1990年 中央大学法学部法律学科卒業と同時に越前(旧武生)市役所に入庁、2009年の退職までの期間、主に福祉行政を担当。
2006年 仲間とともに社会福祉法人越前自立支援協会を立ち上げ、2011年 児童養護施設を創設。
その後 2013年 児童家庭支援センターを、2015年 子育て支援センターを開設し、現在、社会的養育にかかる多様な地域子ども家庭支援を展開中。
編著に『地域子ども家庭支援の新たなかたち』(生活書院、2020)、『社会的養育ソーシャルワークの道標』(日本評論社、2021)
藤原徹平ふじわら てっぺい
建築家/フジワラテッペイアーキテクツラボ
1975年 横浜生まれ
1998年 横浜国立大学 卒業
2001年 横浜国立大学大学院修士課程 修了
2001~2012年 隈研吾建築都市設計事務所 勤務
2010年~ 一般社団法人ドリフターズインターナショナル 理事
2012年~ 横浜国立大学大学院Y-GSA 准教授
2012年~ 株式会社フジワラテッペイアーキテクツラボ 主宰
2013年~ 宇部ビエンナーレ運営委員、展示委員
前田 晃まえだ あきら
日本財団
専務理事
1977年 富山商船高専航海科卒業。海上災害防止センターへ入職。海上油濁汚染事故対応に従事。
1981年 日本船舶振興会に入会、総務課、秘書課、海洋船舶分野の事業助成部門を経て、1994年 笹川スポーツ財団に出向。
生涯スポーツの普及と「スポーツ白書」刊行を担当。1997年 海洋船舶部(現海洋事業部)業務課長、同部長を経て、
2003年 総務部長、経営企画部グループ長を経て、2005年 常務理事に就任(総務、経理、災害対策事業、監査部門担当)。
2017年 専務理事に就任。現在に至る。
山内 民興やまうち たみおき
社会福祉法人ぷろぼの 理事長
愛媛県出身、奈良市在住
青山学院大学卒業後にメーカー系企業に就職、30代後半から東京でIT企業を設立し、主にロボットの目や地形計測等に応用する3次元画像解析システムを開発する。20年程前に、病気で喉頭を失い発声障害者になる。2年間の静養後に奈良で市民ボランティア活動に参加し「人」や「地域」の大切さを知る。
その後、社会福祉法人ぷろぼの を設立し、「福祉を科学する」をテーマに、障害者の就労による経済的な自立に取り組む。
平成28年に“快適なはたらく環境づくり”をテーマに、奈良に吉野の木材による、日本初のCLT工法による木造5階建ての福祉ビルを建設する。
現在は人工喉頭器で発話、専門は福祉情報分野。
モットーは“下学して上達する”
審査の視点
( 1 ) 組織(運営団体)について
【理念が明確か】
活動の理念や目指すケア・支援、それらと建築・空間との関連や相互に与える影響を考慮し、作り上げようとしていること。
【継続・発展性】
助成終了後(竣工後)においても行政からの報酬等や補助金、自己財源を活用し施設の運営を継続できること。新規に始める場合は自治体との調整が済んでいること。現行の福祉制度以外の取組みを含む場合は、全体的な資金繰りについて想定があること。
【運営の責任】
デザインの効果を最大限に活用し、支援や法人運営のさらなる発展を考え、また法人内での意識統一を図っていること。
( 2 ) 建築面について
【デザイン性】
利用者や施設職員が心地よく過ごせ、誇りを持てるような空間であること。
【地域にひらく福祉】
ハード・ソフト面において地域にひらく福祉を目指すものであること。閉鎖的な福祉施設のイメージを変えようとするものであること。
【福祉事業との関連性】
福祉への関心や団体とのコミュニケーション、周辺地域のようすから、目指す建築の最適解を試みていること。
【継続・発展性】
継続的な活用や将来展望を見据えた建築になっていること。
【現実性・経済性】
現実性および経済性を考慮した計画であること。
1次審査結果
1次審査通過事業(68事業)を決定いたしましたので、下記の通り報告します。
※申請件数:292事業(重複申請を除く)
※記載事項:設計デザイン案登録番号、事業ID
▶1次審査通過事業(PDF)
2次審査結果
2次審査通過事業(12事業)を決定いたしましたので、下記の通り報告します。
※記載事項
設計デザイン案登録番号
設計デザイン案タイトル
事業実施団体/設計者
NFP0014
オオカミの里・縁(えにし)でつながる福祉のまちづくり
(特)東吉野村まちづくりNPO/美建設計事務所+時空工房設計共同体
NFP0031
制度のはざまにいる子どものケアとご近所さんの顔がみえる拠点づくり「えんえん」
(福)大分県福祉会/矢橋徹建築設計事務所
NFP0066
希望のまちプロジェクト(救護施設・児童放課後等デイサービス・地域コミュニティスペース等複合型施設の新築)
(特)抱樸/株式会社手塚建築研究所
NFP0071
ハンディがあってもなくても共に生きる力は大地から
(福)月山福祉会/株式会社鈴木建築設計事務所
NFP0073
屋久島おじゃんせウェルネスセンター
(医)観音会/屋久島ウェルネスセンターPJ-設計共同体
NFP0106
共生の森-未来へつづく輝きのフィールド-
(福)鷹栖共生会/街制作室株式会社
NFP0118
住み慣れた自宅に戻ること、暮らし続けることを支える拠点の新築(にちこれ)
(医)医王寺会/株式会社パトラック
NFP0119
共生社会を実現するためのコミュニティ福祉施設 FUKUSHI-SHISETSU FOR CONVIVIALITY
(福)福祉楽団/株式会社ツバメアーキテクツ一級建築士事務所
NFP0179
みんなの頼れる実家 〜地域の子どもや親達の拠り所となる多機能型児童家庭支援センター〜
(福)大村子供の家/HAG環境デザイン
NFP0190
つながり、ひろがる、みんなのまち
(福)優樹福祉会/有限会社辺見設計
NFP0245
びわからガーデンヴィレッジ
(福)出島福祉村/株式会社TATTA
NFP0261
ケアを核に共愉の風景をつくる
(福)ゆうゆう/teco株式会社
(以上、設計デザイン案登録番号順)
助成決定事業
作品名
制度のはざまにいる子どものケアとご近所さんの顔がみえる拠点づくり「えんえん」
事業実施団体
社会福祉法人大分県福祉会
設計者
矢橋徹建築設計事務所
審査委員による講評
作品名
希望のまちプロジェクト
事業実施団体
特定非営利活動法人抱樸
設計者
株式会社手塚建築研究所
審査委員による講評
作品名
屋久島おじゃんせウェルネスセンター
事業実施団体
医療法人観音会
設計者
屋久島ウェルネスセンターPJ 設計共同体
※本事業は中止となりました
審査委員による講評
審査委員による総評
坂茂委員長
今回12チームのプロジェクトを審査しました。
正直に言って12案福祉施設のサービス内容に関しては、全て素晴らしい提案で、全てのチームを採用したい、と思いました。
しかしながら、今回のプロジェクトの最も重要な点はタイトルに表現されているように”みらいの福祉施設建築”という観点です。
それにもかかわらずはっきり言って、ほとんどの提案は建築的に”新しさ” ”みらい”を考えた建築提案でなく、どこにでもありそうな建物のデザインであったことは大変残念でした。
各団体が普段付き合いのある地元の設計事務所と組みたい気持ちは分かるが、”みらいの福祉建築等”を提案するには、地元の事務所はもっと建築界で活躍する建築家と組んで提案を作らないと
我々の期待に沿った作品にはならないのではないでしょうか。
藤原徹平委員
みらいの福祉がどうあるべきなのか、審査員同士でも何度も問いが交わされた。
地域課題の切実さ、これまでの取り組みの歴史とチャレンジの重要性を申請書からできるかぎり読み取ろうと試みた。よい取り組みなのに建築家側の構想力が追いついていないケース、逆に魅力的な空間なのに福祉の未来像がうまく構想できてないケースもあった。地域との連携や不足しているケースも見受けられた。福祉を基点に地域社会の将来像を描くアクションの重要性は、今後大きくなる一方である。助成が落ちたら諦めるということではなく、是非粘り強く構想を練り直して引き続きチャレンジしてほしい。みらいへの構想力こそ、困難な時代に求められるものだと思う。
栃澤麻利委員
審査を振り返ると、「みらいをつくる」ことにどれだけ意欲的であるかが大きな論点だったと思います。選ばれた事業はいずれも「みらい」への希望が感じられる優れたプロジェクトであり、完成後に地域社会の中で大きな役割を担っていく施設になるであろうことが期待できます。「みらいの福祉」については、審査を通して非常に深く充実した議論ができたのではないかと思います。一方で建築デザインについては再考の余地がある提案が多く、非常に悩ましい審査となりました。事業者と設計者が一つのチームとして提案するからこそ実現できる「みらいの福祉施設」の可能性については、まだ未知数であり、今後の課題であると感じました。
市原美穂委員
このプロジェクトは、福祉施設のこれからの未来をどのように予想して描いていくのか、そんなことを実現できる可能性を秘めています。事業者と設計者が一緒になって計画を練り上げていくというプロセスも魅力的ですし、どの応募案も、理念や事業を発展させようと熱意にあふれていました。まず、準備期間の短い中、応募に至るまでのご苦労に敬意を表します。
ヒアリングでは、現在の社会のニーズに添っているか、この施設が完成することで、地域にどんな化学変化が起きるか、理念や組織運営は、20年先、30年先の未来を見据えてのプランであるのかという視点でお聞きしました。その中で選別せねばならず、不採択になった団体もありますが、立案された事業をさらにブラッシュアップされ再チャレンジしていただきたいと願います。
未来の福祉施設がどうあったら良いのかと思考し応募されたことそのものが、今後の医療・福祉のあり方を変えていく一つのきっかけになるのではと確信しています。
橋本達昌委員
米国における黒人映画俳優の草分け的存在であったシドニー・ポアチエは、「危険を冒しても前へ進もうとしない人、未知の世界を旅しようとしない人には、人生はごくわずかの景色しか見せてくれない。」との至言を残していますが、今回、採択された「みらいの福祉」を包み育む建築事業は、いずれも冒険心やチャレンジ精神に満ちており、各々の地域において新しい景色を創出していくに違いありません。さらにこのような景色の出現は、自ずと夫々の福祉領域において前衛的なビジョンやアイデアを提示することとなるでしょう。3件のプロジェクトが既存の閉塞的で教条的な福祉施設概念を打ち破る嚆矢となることに大いに期待しています。
山内民興委員
この事業は、未来の福祉をイメージした事業と実現に必要な施設を建設する2つの課題があり、これらが連動することで地域の福祉に新たな価値と可能性を創り出す。そのために、地域の主要なインフラである教育、医療、福祉及び行政や企業が共同して、安心で信頼できる地域づくりの挑戦を支援するものである。審査は、主に先駆性、実現性、継続性で評価したが、最大5億円の助成額に相応する、福祉と建築を包括し、凌駕している内容の熟度が低く、既存事業の分析、新事業の計画、試行期間及び体制の整備が不十分なままで申請している印象がある。是非、可能性のある案件が多いので準備をされて再度の申請を期待したい。
前田晃委員
「建築が変わり、福祉が変わり、まちが変わる」を掲げ、将来街のシンボルとして親しまれるモデル施設を目指す本プロジェクト第2回目を終え、次回以降も特色ある福祉施設を提案(申請)して頂くために、福祉事業者と建築設計士に加え街づくりの専門家の知見を取入れた施設の検討が必要ではないかと感じました。既にそうしたプランも申請に含まれていたのかも知れませんが、今後も毎年募集しモデル施設を増やしてゆく計画であり、申請者の皆さんには、選考されなかったからといって諦めずに、どのような福祉施設が求められているのか、施設運営側(福祉事業者)・デザイン建築設計者・街づくり専門家が各々の強みを発揮して、モデル施設として全国に示すプロジェクトの提案・申請を期待しています。今回選考された3事業が、福祉分野に新風を吹き込んでくれることを期待します。
※最終審査(プレゼンテーション)後に残念ながら不採択となった団体のみなさまには、審査委員からのコメントをお送りいたしました。是非、今後の参考としていただけますと幸いです。
※助成決定となった3事業に関しては、設計段階において、計2回を目安として専門家による設計デザインレビューを実施予定です。
2023.03.30
表彰式を行いました【YouTube】
2023.03.11
最終審査会(プレゼンテーション)Vol.2/2【YouTube】
2023.03.11
最終審査会(プレゼンテーション)Vol.1/2【YouTube】
2022.08.08
坂茂氏(審査委員長)のインタビュー動画【YouTube】
2022.07.20
藤原徹平氏(審査委員)のインタビュー動画【YouTube】
2022.07.20
栃澤麻利氏(審査委員)のインタビュー動画【YouTube】
2022.07.06
山内民興氏(審査委員)のインタビュー動画【YouTube】
2022.07.06
市原美穂氏(審査委員)のインタビュー動画【YouTube】
2022.07.06
橋本達昌氏(審査委員)のインタビュー動画【YouTube】
2022.06.21
第1回 助成決定団体インタビュー【社会福祉法人丹緑会/合同会社わくわくデザイン】
2022.06.21
第1回 助成決定団体インタビュー【特定非営利活動法人縁活/b.i.n木村敏建築設計事務所】
2022.06.21
第1回 助成決定団体インタビュー【社会福祉法人新生福祉会/株式会社伊東豊雄建築設計事務所】
2022.06.08
2021(第1回)助成決定団体インタビュー【特定非営利活動法人かしわのもり/株式会社トコト一級建築士事務所】
2022.06.08
2021(第1回)助成決定団体インタビュー【社会福祉法人聖救主福祉会/JAMZA一級建築士事務所】
2022.06.08
2021(第1回)助成決定団体インタビュー【一般社団法人Burano/NIDO一級建築士事務所】
2022.05.26
連携イベント「福祉と建築」を開催します
2023.02.06
「日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト・福祉のデザイン学生コンペ 表彰式」の日程を公開しました。「開催概要」スケジュール欄で掲載しています。
2022.12.07
2次審査通過事業(12事業)を決定いたしました。「審査について」で掲載しています。
2022.12.05
最終審査プレゼンテーション実施要項が変更となりました。「開催概要」スケジュール欄にアップしています。
2022.11.13
「開催概要」スケジュール欄に最終審査プレゼンテーション実施要項を公開しました。
2022.10.12
1次審査通過事業(68事業)を決定いたしました。「審査について」で掲載しています。
2022.09.09
「開催概要」スケジュール欄に1次審査通過事業の発表、2次審査通過事業の発表、最終審査プレゼンテーションに関する日程を公開いたしました。
2022.07.20
申請締切間際のお問い合わせに関しましては、対応できかねる可能性もございますので、あらかじめご了承ください。ご申請はできる限り余裕をもって行っていただきますよう、お願いいたします。
2022.06.22
本プロジェクトに関する「よくある質問」と回答をこちらでご覧いただけます。【※終了】
2022.06.01
募集をスタートしました。詳細は募集要項をご確認ください。
2022.05.26
「第2回 日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」特設サイトをオープンしました。
お問い合わせ
■ 助成金に関するお問い合わせ
日本財団 公益事業部 国内事業審査チーム
「日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」担当
※事業内容に関するご相談や、採択可能性に関するご質問は回答いたしかねます。
■ 「日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」事務局
nfp@kenchiku.co.jp(株式会社建報社 内)