【前編】みらいの福祉施設建築フォーラム報告
テキスト: 馬場未織 / 写真: 川島彩水
「第3回 日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」(助成金制度)の実施に合わせ、2023年6月24日 渋谷キューズ スクランブルホールにて「みらいの福祉施設建築フォーラム」が開催されました。
福祉の専門家と建築家が登壇する3つのパネルディスカッションが行われ、ゲストの方々の豊かな経験から福祉施設と建築デザインの実践や連携の事例を深く学ぶ場となったフォーラム。応募を検討する方をはじめ、これからの福祉施設のあり方、設計、運営に興味関心を持たれている福祉事業者や設計関係者の参加がありました。
また、会場には普段出会う機会の少ない福祉事業者と建築家との交流の場が設けられ、設計事例の紹介やそれぞれの事業の情報交換などで盛り上がりをみせました。
この3つのパネルディスカッションの模様を、3回に分けてお伝えします。
まずは「パネルディスカッション1 設計者立場と事業者立場から考える福祉施設設計のプロセス」についてのご報告です。
パネルディスカッション1
設計者立場と事業者立場から考える福祉施設設計のプロセス
ファシリテーター
- 社会福祉法人わたぼうしの会、Good Job!センター香芝センター長 森下静香氏
ゲスト
- 株式会社SALHAUS共同代表・建築家 栃澤麻利氏
- JAMZA一級建築士事務所 長谷川駿氏
- 社会福祉法人聖救主福祉会深川愛の園施設長 小久保佳彦氏
■登壇者自己紹介
森下静香氏(以下、森下) 第1回の審査員を務めた森下です。1973年から活動しているたんぽぽの家は、奈良市を拠点とし、障害のある人たちの表現活動を社会に発信する市民団体としてスタートしました。2016年には香芝市にGood Job!センター香芝という福祉施設をオープンし、東京 に事務所を置く建築家の大西麻貴さん、百田有希さん/o+hに設計してもらっています。いろんな人たちのはたらく場所、居場所を作ることができたらいいなと思って7年間運営してきました。
栃澤麻利氏(以下、栃澤) 第2回、第3回の審査員を務めるSALHAUSという建築家ユニットの栃澤です。様々なビルディングタイプの建築を手がけていますが、福祉施設としては埼玉県三郷市で小規模多機能型居宅介護事業所と訪問看護・訪問介護ステーションが同居する木造2階建ての複合施設をつくりました。もう一つ長野県松本市で設計中なのが、知的障害を持つ子どもたちの特別支援学校です。老朽化した既存校舎を半分残し半分建て替えるプロジェクトです。
小久保佳彦氏(以下、小久保) 第1回の採択事業の一つ、「深川えんみち」の事業主体である社会福祉法人聖救主福祉会を運営しています。大学卒業後は一般の企業に勤め、その後福祉業界に入りました。そのおかげで、福祉業界の良いところ悪いところが見えてまいります。理想の福祉施設のイメージがあり、それを実現させたく仲間と一緒に進んでいければと思っています。
長谷川駿氏(以下、長谷川) 「深川えんみち」設計者のJAMZA一級建築士事務所共同代表を務めています。東京と宮城県石巻市の2拠点で設計事務所を運営し『多様性が混在・共鳴し合う空間を街を、社会を作る』という ビジョンのもと、設計を行っています。 小児科と病児保育と医療的ケア児の支援室を複合させた建物や、セミパブリックな仕事場を合体させた共同住宅などをつくっています。
森下 よろしくお願いします。福祉施設をつくるとき、福祉事業者には「建築家から提示されたものというのは変えられない」という思い込みがあり、建築家は「福祉制度の要件を満たすことや安全性を優先」にしがちではないでしょうか。未来も含めて変わりゆく社会の状況を柔軟に反映させるために、福祉事業者と建築家はどのように協働すればプロジェクトを成功に導けるのか。2021年採択事業者のひとつ「深川えんみち」の事例を見ながら方法論を一緒に考えていきたいと思います。
小久保 東京都江東区にある 社会福祉法人聖救主福祉会で高齢者福祉施設深川愛の園の施設長を務めています。我々の運営する「まこと地域総合センター」には聖救主教会、キッドスクール(幼稚園)、まこと保育園、ライト学童保育、深川愛の園特養・ショートステイ・ 一般型デイ ・認知症対応型デイ などが入り、職員も含めて一日400人近くが集まる建物になっています。
保育園を改修したいけれど仮園舎がない、狭いスペースに学童が 100人以上 ひしめき合っているなど建築的な課題があり、数年にわたり物件を探していたところ、深川公園内の富岡斎場が閉じるという情報が入ってきました。この物件を利用すれば「0歳の子どもからお年寄りまでが一つ屋根の下で過ごす 」まこと地域総合センターのサテライトができる、という案が浮上。とはいえ都内の社会福祉法人は経営が苦しく、お金のかかる移転計画に頭を抱えていたところ、第1回となる「みらいの福祉施設建築プロジェクト2021」をみつけて胸が高鳴りました。
設計者の長谷川さんは、別の現場で学童のメンバーと一緒に仕事をする機会がすでにあり、その腕と人柄には不安はありませんでしたのでお願いをしました。
長谷川 私はこの助成プロジェクトに応募する2ヶ月ほど前にお声がけをいただきました。現在は入札が無事終わり、来年の竣工に向けて準備を進めています。
今回の計画で要になっているのは“道”です。深川の魅力となっている参道や裏路地などの“道”の賑やかさに着目し、富岡八幡宮と深川不動尊に挟まれたこの建物内にも通り抜けできる道や屋外階段をつくり、いろいろな場をつなぐ計画としています。動線やセキュリティの検討は、みんなで模型をのぞき込みながら議論しました。事業者はもちろん、利用者となる子どもたちにもヒアリングをしてシートにまとめました。「こういうふうに使いたい」という声や1日のタイムスケジュールなど、アイディアを加えるうちにごちゃごちゃになってしまいました。みんなの思いの詰まったシートです。
栃澤 事業者 と設計者 の信頼関係が築けている上でプロジェクトがスタートできていることが分かります。リアリティのある生の情報が設計者にきちんと伝えられ、提案書にまとめられているのがとてもいいなと思いました。
■事業者と設計者の出会い方
森下 そもそも福祉事業者と設計者はどのように出会っているのでしょうか?
長谷川 今のところ知り合い伝手に紹介をされることが多く、信頼してもらって繋がっていくことが多いです。
栃澤 現在手掛けている長野県松本市の特別支援学校の場合はプロポーザルでしたが、埼玉県三郷市につくった木造複合施設の場合はプロジェクトがすでに進んでいたけれどうまく運ばず、設計者を変えたいという時点で「提案をつくってみませんか」とお声がけいただきました。かつて小さなクリニックを設計したご縁でつながっていた我々のことを思い出してくれたのがきっかけです。3つの案をつくり、それを見ながら話をする中で、お互いに一緒にやれそうか探り合うプロセスを経たのちに選んでいただいたかたちです。
森下 ちなみに私の働いているGood Job!センター香芝は、建築自体に力があり、いろいろな仕事や人を連れて来てくれるような建物になればと考え公募型プロポーザルを実施し、応募してくださった設計事務所のo+hさんとご縁がありました。お話しているうちに自分たちがまだ決めきれていない部分にも付き合って一緒に考えてくれる気がして、期待をこめてお願いしたという経緯です。
栃澤 公募、というのは新しい取り組みですね。我々もいきなりお願いされたプロジェクトは少なく、何社かにお声がけをしてお話を聞いているという事業者 が多い です。
なんとなく地元だからとか、知ってるからという理由で設計者を選ぶよりも、何社かと話をしてみてこの人たちだったらやれそうだなという設計者を探していただく方が、幸せな結果に繋がるのではと思います。
■“未来の福祉”と“未来の建築”を両立させる
森下 みらいの福祉施設建築プロジェクトは、福祉と設計という2つの立場の人たちがそれぞれの専門性から審査をするかたちをとっています。私が審査委員として関わった第1回を思い出すと、福祉事業としてしてみたときに、実現してほしいという先進的な案が 、建築デザインの観点から見ると残念ながら選べないといったことが多かった記憶があります。
栃澤さんは、第2回の審査を通じて、福祉と建築の協働という観点から何か思われたことはありますか?
栃澤 昨年は審査委員長が建築家の坂茂さんで、美しくない建築は通せないという強いメッセージをお出しになり、それが良くも悪くも設計者への刺激になっていたと思います。というのも、建築単体の提案としては良くても福祉の立場から見て使いにくくないか、気候風土に合わないんじゃないかと思われる提案書がいくつかあったのです。一方、設計者としては「こういう制度があり、こういう建築だと使いやすい」と福祉事業者に言われてしまうと新しい建築を提案するのにとても勇気が必要なんですね。なので、運営上も使用上も支障がなく、かつ新しい建築のかたちを生み出すには、福祉事業者と設計者がきちんと協働し、両者が一緒になって新しいことに挑戦しようと一歩踏み出すことが必要じゃないかと思っています。
森下 小久保さん、長谷川さん、「深川えんみち」の場合はどんな進捗をたどりましたか?
小久保 長谷川さんとこのプロジェクトの話を始めたのは公募の始まった6月、7月くらいでした。話しやすくてコミュニケーションがとりやすく、一緒に先進施設の見学に行くなど どんどん打ち解けていき、その後は一緒にイメージを膨らませながら〆切まで駆け抜けていきました。
長谷川 冒頭の打合せからずらっと関係者の方々がいらっしゃって、深川のまちの話を伺ったり「街 に福祉施設をひらくってどういうことですかね」と話を重ねるうちに関係性が解けていきました。1-2週間に1度のペースで会って、模型や図面を前に みんなで悩みながら時間を重ね、お互いのことを知り仲良くなったかなと思います。最後の1ヶ月は、それをプレゼンに落とし込んでいく中でどんどん内容が盛り込まれていきました。
森下 建築家は、福祉事業者からどんなことを伝えてもらえるとやりやすいですか?
長谷川 「みらいの福祉施設」をつくらなければという意識と、現実的に成り立つ建物にしなければという意識のせめぎ合いが打合せの肝でした。なので「どういう場所にしていきたいか」というビジョンの共有が重要です。それがあるとどこまで今までの常識を壊して良いか を調整する話し合いができるのだと思います。
栃澤 雑談の中にもヒントがありますよね。こういう間取りや部屋の並びがいい、という話より「ご飯を食べるとき外が見えると本当に気持ちがいい」「ここから見える桜がとてもいい」といった使い手の日常的な感覚を伝えてもらえたら、それが大きなヒントになります。
また、「こうじゃないとダメです」という話から入ると新しい提案がしづらいですが、提案をフラットに見ていただき「もしかしたらこれでもいけるかも?」などと面白がってもらえるとディスカッションが非常に盛り上がり、設計が先に進んでいきます。
■事業者と設計者のコミュニケーション
森下 設計者に声を伝える時、意識していたことはありますか?
小久保 情報は多い方がいいかなと思い、最初から各事業の職員や関係者 など10人くらい集めて想い を聞いてもらうという機会をつくりました。多くの情報を集めた上で取捨選択していく作業によって、より良い ものがつくられると思ったので。そして 、学童の子どもたちやデイサービスの高齢者も空き時間に集まってワークをしながらアイディアを出す機会をつくり、それを長谷川さんに伝えていました。また、介護アドバイザーの先生にも入っていただき助言をいただきました。
栃澤 三郷のプロジェクトはバラバラの場所にあった3事業者を1つの建物にまとめるプロジェクトだったので、それぞれの事業所に出向いて1日の働き方を見せていただいたこともありましたね。また、松本の特別支援学校については福祉の建築計画の専門家にアドバイスしていただきながら設計をまとめています。
森下 福祉関係者は建築に詳しくないので、空間認識が弱いところがありますよね。平米数を言われてもピンとこないなど。そうした部分での伝え方の工夫はありますか?
長谷川 「深川えんみち」は既存建物の改修だったので、もとの建物の広さを全員知っているのでやりやすい部分はありました。 共有されている空間をもとに、打合せの場所でひたすらメジャーで測りながら「これくらいの高さならいけるよね」といった作業を繰り返していました。
栃澤 我々が陸前高田市の震災復興で中学校をつくったときは、新しい提案に対する心配が出てきたので、設計段階で体育館に実寸大の空間を段ボールで再現したりしました。ただそれはかなり恵まれた環境あってのこと。一般的には「今いる空間と比べてどうか」を示すのが最も分かりやすいと思います。新旧のプランを並べて出す、模型も2つつくるなどでイメージを共有します。
森下 振り返れば、私の職場の建物もプロジェクト始動から竣工まで2年ほどかかり、その間多くの議論を重ね、それをふまえて変更されていきました 。「模型というのはこんなに変わっていいのだろうか」と思うほど全然違うものになっていき、最終的には一番最初に提案してくれたテーマを持つ建築に戻ってきたような感覚がありました 。あれから7年使っていますが、設計当時に建築家が説明していたことがその時はイメージできず、今頃になって「こういうことを想定してくれていたのかな」と気づくこともありますね。
■プロジェクトの骨となるものをつくる
森下 プロジェクトのコンセプトはとても重要だと思いますが、たとえば「深川えんみち」という言葉が導かれるまでにはいろいろな議論があったと思います。このテーマを導き出し、言葉に集約される思いを乗せていくプロセスはどのようなものだったのでしょうか?
長谷川 当初から“道”を大事にすることによっていろんな世代の方々が自然につながるきっかけになるのではと思っていたので、打合せを重ねるうちに忘れないようしばしば口に出すようにしていました。そのうち「タイトルどうしましょうか」という話が出ました。
小久保 “道”ということばには、剣道、柔道、書道など技術を極める意味合いもあり、いろいろな役割の方々がご縁あって出会い、一緒に過ごすことができるところ=「深川えんみち」、すごく良いよね?となり、このアイディアですぐ決まりましたね。
長谷川 その言葉に後押しされてプレゼンテーションをつくっていったところもあります。
栃澤 象徴的な言葉があると、みんなで同じ目標に向かっていけるという強さが出てきます。深川えんみちでいうと、通り抜けの道ですよね。その道さえ残っていれば、あとのプランが多少変わっていったとしても崩れない。そうした骨のようなものを見つけていくプロセスはとても重要だと思います。
三郷の福祉施設の時は、最初に提案した3つの案はどれも中庭を囲む形式で、それをもとにキャッチボールしながら少しずつ具体的に言葉と形を合わせていくプロセスがありました。
森下 骨がしっかりとあれば、予算面で目をつぶるところなどがあってもここは残したい、といった取捨選択ができますよね。判断をする基準がはっきり持てることは、建物を建てるときに非常に重要だと感じます。
■質疑応答
「1-2ヶ月でどの程度まで設計を行い、どこで手を止めてプレゼンボードの作成に移行されましたか?」
長谷川 プランが固まり、仕上げや家具などがだいたい決まって見積を出せる基本設計程度まで詰めてからいったん手を止め、プレゼンをまとめました。
森下 設計内容の密度については、栃澤さんいかがでしょうか?
栃澤 基本設計まで進んでいると審査がしやすいです。昨年の審査では、ざっくりした計画や予算の提案書の方がすごく多かった印象を持っています。平面図や断面図、配置図など基本的な情報がないと審査がしにくいので、立地条件やつくりたいものがきちんとわかるようにしていただけるとありがたいです。
また、前回採択されなくても次には採択されたという例もあるので、内容を深めつつ何度かチャレンジしていただくのもありではないかと思います。
森下 私が審査した時は400件以上の提案書に目を通す中で、その事業者はこれまで何をやってきて次に新しい福祉施設として何を提案してきているのかを見ていました。土地や文化、地域の福祉的ニーズに対してどう素直に計画が盛り込まれているかも重要ですね。
「申請までの準備期間はどれくらい必要でしょうか?」
長谷川 深川えんみちは改修でしたので2ヶ月くらいでまとめられましたが、新築になると3-4ヶ月では少ないかなと思います。
「採択事業について、今後どのように地域を巻き込んでいくのか教えてください」
小久保 深川えんみちの中には、まず「まちキッチン」という地域交流スペースをつくっています。自由に入れる喫茶店みたいなかたちで地域の方にも過ごしてもらいたいです。料理教室や映画鑑賞会など、誰もが集まれるイベントを行っていきたいと思っています。
「設計者にとって福祉関係の建築を手掛ける魅力がもしあれば、教えてください」
長谷川 現状ではまちと距離感がある福祉施設の課題を何とか解決していこうと考えるのはすごく楽しく、難しい課題ほどやりがいがあります。
栃澤 設計者の立場からすると、福祉の世界は知らないことがすごく多くて、事業者 にとって当たり前のことも我々は全く知らないことがたくさんあります。それを1から学べる面白さがあり、今まで思いつきもしなかった空間にたどり着けるのではないかという期待感が大きいです。たくさんのことを教えてもらいたいですし、一緒に歩んでいきたいです。
「第1回に採択されなかったのですが、またチャレンジしたいと思っています。採択されたポイントや、どういうところをコンセプトに企画されたか教えてください」
小久保 東京都江東区の門前仲町は下町と呼ばれ人は たくさんいるのですが、繋がっていない、繫がりたくても繋がれ ない、一昔前とは違う時代にな り、その人達をごちゃまぜにして繋げていくことを大事にしようという 認識をまず共有し ました。その中で、高齢者福祉や学童、幼児教育に携わるメンバーが現在の地域の課題を吸い上げてまとめていきました。さらに、人が役割をもって輝ける、こ こに居ていいんだと思える居場所づくりを大事にしてきたと思います。
「福祉専門の設計者さんとのコラボレーションをしたとのことですが、どうやってそのつながりをつくられたのでしょうか?」
長谷川 福祉施設を多く手掛けられている詳しい方がもともと法人さんとつながっていて、私にも声をかけてもらったというかたちです。モヤモヤしている部分がある時に背中を押してもらえるのが結構大事で、ありがたいです。
森下 最後に、ひとことずつお願いします。
小久保 豪華で 立派な建物でなくても、職員や利用する方々、地域の皆さんが幸せな気持ちになり、誇りをもてる施設が、日本中にすこしでも増えるといいなと思います。
長谷川 設計者と福祉の立場で、それぞれの専門性の壁を越えていけたらいいですね。新しい福祉建築を考えていくときには、相手事を自分事にする意識が常に大事だと思います 。一緒にどんどんアイディアを出すなど協働することで、設計と福祉が融和していいつながりができてくるのではないかと思います。
栃澤 みらいの理想形の実現を後押しするためにこの助成プロジェクトがあると思います。建築的にも使い方的にも、今までにはない 新しいことにチャレンジしています、ということをアピールしていただけると助成をする価値が出てくると思います。
森下 今はまだ想像できないようなものでも、それがかたちとなり、使われていくと、地域になくてはならないものになっていく。それが未来の福祉施設建築なのではないでしょうか。異なる立場の人たちが参加してつくる方が、そうしたものができる可能性が高まるはずですから、設計者と事業者が一緒に応募するのはとても大事なことだと思っています。
小久保さん、長谷川さん、栃澤さん、ありがとうございました。