日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト

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恒松大輔氏(第4回 審査委員)|「建築デザインは、福祉施設にとって重要なピースになる」

「第4回 日本財団 みらいの福祉施設建築プロジェクト」において審査委員を務めていただく恒松大輔さんから、公募にチャレンジされるみなさまに向けてコメントを寄せていただきました。

恒松大輔(Daisuke Tsunematsu)
全国自立援助ホーム協議会 事務局長/自立援助ホームあすなろ荘 ホーム長

1996年日本社会事業大学卒業後、児童養護施設、知的障害児入所施設、認証保育所等で児童の支援に従事し、2004年より社会福祉法人子供の家自立援助ホームあすなろ荘に入職。2006年よりホーム長に就任し、青年期の自立支援を行っている。あすなろ荘での支援を行いながら、東京都社会福祉協議会児童部会や全国自立援助ホーム協議会で役員として、自立援助ホームの制度などの整備を行っている。現在児童部会副部会長並びに全国自立援助ホーム協議会事務局長に就任。

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さまざまな事情を抱える青年を全国で支援

私たちは、義務教育を修了した15歳から20歳未満の青年の方を対象に支援しています。児童虐待などを含むさまざまな家庭の事情で後ろ盾がないまま、社会に出ることを余儀なくされてしまったお子さんをお預かりし、社会の中で生活していくための力を身に付けてもらうための施設が、自立援助ホームです。全国自立援助ホーム協議会は、全国に約300箇所ほどある自律援助ホームが集まっている組織になります。

保持するノウハウを周辺地域へと還元していく

地域の青年たちの支援に取り組む中で、自立援助ホームでは就労支援をはじめ、彼・彼女らが社会に出ていくための支援に関するさまざまなネットワークやノウハウを保持しています。それらをホームのある周辺の地域へと還元していくことが、これからの私たちの役割の一つになると考えています。ただ地域の青年たちに「おいで」といきなり声をかけたところで、何をしている場所かよくわからず警戒感を持たれてしまうでしょう。そういう観点から考えると、施設の建物自体が醸し出す雰囲気はとても大切です。建築デザインは、福祉施設にとって重要なピースになると思います。

地域で暮らす人と施設の利用者、双方に良い環境づくりを

本プロジェクトを通じて1つでも2つでも、地域の中にある福祉施設の垣根を低くすることができるのはとても有意義なことだと思っています。どのような形態の福祉事業であっても、拠点となる地域があって、そこで暮らす人たちがいます。そうした地域の人たちも含めて、施設を利用する方々を見守っていくことが大切だと考えます。地域で暮らす人たち、そして施設を利用している人たち双方にとって、良い環境づくりが実現することを願っています。

 


 

※第4回 審査委員からのメッセージ動画はこちらからもご覧いただけます(YouTube再生リスト)

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